心を楽にするために振り返る子育て

学習の蓄積について

人に限らず動物は、経験によって様々なことを学習していきます。

しかし、個々の経験によって、独立した学習が起こるわけではありません。

類似の経験については、以前の学習の上に、学習が積み重なっていくと考えています。(学問的に体系化しようとすると、人が体験し得る出来事を列挙・分類し統計を取ったりするのでしょうが、それは個々では省略します。)

略して書くと、次のようになります。

つまり、学習が蓄積されるイメージは、上図のように、以前学習したことをベースにして、その上に新しい学習が積みあがって、逆ピラミッドの形をしているのです。

ですから、この逆ピラミッドの基礎となる部分の経験は、その後の経験や学習に、大きな影響を与えます。

幼児教育が大事だという話をよく耳にします。

そして、この幼児教育というと、英語や算数などのお勉強を指していることが多いと感じています。

しかし、この幼児期に本当に大切なことは、「お勉強」ではなく、人と人との関わりの中で健康的な人間として生きていく基礎となることを、きちんと体験を通して学習させることなのです。

この幼児期に学習したことは、無意識的なところに記憶され、その人にとっての「それが当たり前」という感覚になりますので、成長してから、自分が何を学習しているかに気づくことは難しいところがあります。

また、日本の文化的な背景や現代社会の価値観によって形成されている常識によって、気づきにくくさせられてしまっているところもあります。

更に、幼児期の学習は、自分というものを形成する上で中核となっている部分です。

全てが、その学習の上で成り立っていると言っても過言ではありません。

ですから、仮に、自分独特の学習に気づいて、自分の反応習慣を変えたいと思ったとしても、それは、とても難しいところがあります。

これらのことを、昔の人は「三つ子の魂百まで」と呼んで、その時期の子供とのやり取りの大切さを説いたのだと思います。

この幼児期の学習についての詳細は、また、後ほど説明します。

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