心を楽にするために振り返る子育て

心を理解するための方向性

何かに悩んでいる人のことを理解する方向性としては、下図で示す「理解の方向性(その1)」~「理解の方向性(その6)」のようなことが挙げられます。

ここでは、その方向性を、ざっと確認してください。(それぞれの詳細は、別のところで少しずつ出てくると思います。)

このような理解の方向性の中で、相手の

  • 現在の事情
  • 過去(これまで)の事情
  • 幼児期の事情

が理解できたとき、「だったら、そう感じちゃっても無理ないよね・・・・」って、心の底から言ってあげられるようになれるはずです。

深層心理

心の苦しさを解決できずに悩んでいる人の多くは、上図の『理解の方向性(その4)』~『理解の方向性(その6)』を漠然とさせたままにして、

  • 自分は過去に取り返しのつかない経験をしてしまっている
    (思い出せない記憶の中に、そんな経験の記憶が潜んでいる)
  • 自分の心の奥底には、得体の知れない解決できない問題が潜んでいる

と感してしまっているように思います。

しかし、『本当の自分』ということに限って言えば、『本当に可愛い心』がキョトンとした感じで存在しているだけですから、恐れる必要はありません。

ただ、経験については、思い出したくない経験ではないと100%断言することはできません。

ですから、不必要に、過去の記憶を呼び起こそうとすることは避けた方が良いと考えます。

(もし、過去の記憶を呼び起こそうとするときは、それを話す側とそれを聞く側の双方に、「何が起きても絶対に乗り越える!」という覚悟が必要です。専門的な訓練をしていない場合は、他人の過去をあれこれと掘り起こすべきではありません。)

もし、あなたが誰かの相談相手になって、相手の気持ちを楽にしてあげようとするときには、あまり余計なことは考えずに、『相手が話していることを話している通りに聞く』ということでいいと思います。

なぜなら、今の自分の中で、うまく排出することができなくてモヤモヤさせてしまっている感情を排出することが、相談の目的なのですから、極論、話題は何でも良いのです。

つまり、その人が話している話で、感情が排出されるのであれば、何ら問題はありません。

(そのあたりのことは、そうかそうかムーブメント (サイト名: ピュアハート・カウンセリング )の説明を参考にして下さい。また、補足説明として、このページの最後に「あなたにもある心を回復する機能」より、一部引用しておきますので、参考にしてください。)

参考

『あなたにもある心を回復する機能』で、心を楽にする話し方について説明していますので、そこから引用しておきます。

③ 話題の選び方

話題は、特に、何かにこだわる必要はありません。自分が秘密にしていることを暴露する必要もありません。思い出したくもないことを思い出す必要もありません。

話す目的は、前にも説明しましたが、自分の心に溜まったもの、話すことによって排出するためです。
泣くことによって排出するためです。ですから、話題選びは、それが、そのネタとして自分が使いやすいかどうかで選べば良いと思います。役者が涙を流す演技をするために、自分自身が一番泣ける過去の悲しい場面を思い出したりするのに近い感覚で大丈夫だと思います。

  • 今にも泣けそうな状態なら、話題なんて必要ありません。ただ、泣けばいいのです。そして、泣きながら思い浮かぶ言葉を話せばいいのです。
  • 自分が泣くために活用できる出来事が、最近あったのだったら、その話をすればいいのです。
  • 自分が泣くために活用できる出来事が、過去にあったら、その話をすればいいのです。
  • 自分が泣くために活用できる出来事が、子供の頃の話なら、子供の頃の話をすればいいのです。

自分が話してもよいと思える範囲の中で大丈夫です。

相手に理解してもらうことが目的ではなく、今の自分が感じている苦しさや悲しさなどを言葉にして吐き出すことなのですから。自分の中に感情がこみ上げてくれば良いのです。自分が泣くことが目的なのですから。

これを、誰かに傍にいてもらい、そして、ただ自分の心の言葉に耳を傾けて「そうかそうか……、よく我慢できたね……よく頑張ったね」と言いながら聞いてもらえば良いのです。途中で切り上げようとせずに、スッキリするまでしっかり泣けば、それは心理療法によって得られるものと同じ結果が得られると考えています。

例えば、退行催眠やインナーチャイルドの癒しなどという催眠療法の手法があります。誰かに子供の頃のことをネタにしてきちんと泣きながら、その頃の自分の我慢や頑張りを理解してあげることができたら、それは退行催眠であり、インナーチャイルドの癒しなのです。他にも、フォーカシングやゲシュタルト療法などいろいろの心理療法がありますが、それらは、細かいところでは様々な特徴がありますが、大きなところでは、前述の4つのうちのいずれかを活用することに重きを置いているかという違いでしかないのだろうと思っています。

『あなたにもある心を回復する機能』 不快感を排出する方法(P.152 -154) より

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